2023年12月末から夫の仕事の移動を手伝うため運転手をしている。
今日は大阪市内で3件の仕事があるので、昼に自宅を出発した。
1月とは思えないギラギラした厳しい日差しのもと、西へ向かうため常にまぶしいので、サングラスをかけて運転する。
名神から新御堂筋へとスムーズに進み、40分ほどで1件目の新大阪某所に到着した。
夫の仕事中はクルマで一人で待機する。
エンジンを切って、電気毛布をひざ掛けにして暖をとる。
電気毛布はモバイルバッテリーにつなぐタイプなので便利だ。
1時間ほどで夫が戻り、2件目の千鳥橋へ向かう。
淀川沿いを走ること約15分で到着した。
遅めの昼食を摂るため、駅前のファミリーレストランCOCOSに行った。
店内に入ると、スタンド型のタブレット画面が出迎えてくれている。
人数を入力すると、座席番号の書かれた紙が発券され、指定された席へ自ら向かう。
席ではタブレットで注文し、料理はロボットが運んでくれる。
店員さんと接するのは最後のお会計だけ。
今や大手外食チェーン店はだいたいこのように省人化されている。
我が家の近所のロイヤルホストにおいては従来通りの方式のため、一時期は人手不足のせいか、入口のウェイティングリストに「料理提供に30分ほどかかります」と提示されていて、実際かなり待たされた。
ドリンクバーのドリンクが補充されていなかったりと、いろいろと深刻な状況だった。
最近は新人さんが入ったようでうまく回っているようだが、いつかはタブレットやロボットが導入されるのだろうか。
ロイヤルホストだけは変わらないでいてほしいと願っている。
先に食事を終えた夫は仕事の目的地へ向かい、私はそのままCOCOSでゆっくりしていたが、意外と早く仕事を終わったとのことで呼び出しがかかり、店を出て3件目の難波へと向かった。
夜の千日前通りは人とクルマで混み合っていた。
信号待ちの停車中、横断する男性に見覚えが……漫才コンビのギャロップ毛利さんだった。
難波に来ただけで芸人さんに会えるとは。
いつも聴いているFM大阪「赤MARU」の木曜パーソナリティがギャロップのお二人である。
毛利さん扮するDJケリーがおもしろくて好きだ。
特にウィークエンドウェザーリポートが最高。そんな毛利さんをお見かけできただけで、とても嬉しかった。
クルマを立体駐車場に停めて、夫は打ち合わせを兼ねた食事会に参加するため千日前エリアへ。
2~3時間はかかりそうとのことなので、なんばCITYに行くことにした。
まず地階の3COINSで、頼まれていた携帯のケーブル(指し口がAndroidタイプ)を買った。
大きい家電量販店に行くのは面倒だったので3COINSですぐに見つかって助かった。
3COINSの品揃えは素晴らしい。
なんばCITYに何があるのかわからないまま歩いていると、ワークマン女子があった。
女子というだけあって、普通のワークマンには置いてない可愛い靴も置いてある。
登山やキャンプで使えそうなウェアがたくさんあった。
しかし、私の生活には登山もキャンプもない。
加えて今やカジュアルすぎる服が全く似合わなくなってしまった(加齢と体型変化のせい)ので、残念ながら何も買うものがなかった。
別のエリアに行くとアクセサリーショップがたくさんあり、いろいろ見ているうちに指輪が欲しくなってきた。
買物とは恐ろしいもので、特に買う予定もないのに、見ているとだんだん欲しくなってくるものだ。
ややボリュームのある石つきのものを探すこと4軒目、これだと思える指輪が見つかった。
お値段は1,750円。お安く買えた。
なんばCITYからなんばWALKへと歩いて地上へ出たところで、丸福珈琲店千日前本店に入った。
クラシカルな雰囲気でとても落ち着く空間だ。
一人なのに4人掛けのソファ席に通してもらえたので、ゆったりと座れた。
メニュー最初のページに紹介されていたアーモンドオーレと、軽食にハムサンドを注文した。
コップの水を一気に飲み干してしまったが、店員さんがすぐに新しいコップの水を持ってきてくれた。
目配りが効いていて素晴らしい。
ほどなくして冷たいアーモンドオーレとハムサンドが運ばれてきた。
ハムサンドをぺろりとたいらげ、ほろ苦いアーモンドオーレもすぐに飲み干してしまった。
まだ足りない。
ミックスジュースを追加注文した。
ミキサーのゴォォという音が聞こえる。
音が止んでしばらくしてミックスジュースが運ばれてきた。
幼少の頃、おばあちゃんと出かけてはいろいろな喫茶店に連れて行ってもらっていた。
注文するのは必ずミックスジュースだった。
無ければクリームソーダかプリン・ア・ラ・モードと決まっていた。
喫茶店にいるだけでおばあちゃんと過ごした思い出がよみがえる。
そのせいなのか老舗の純喫茶がとても好きだ。
丸福珈琲店千日前本店には初めて入ったにもかかわらず、とても懐かしい感じがした。
店の空気感と気持ちの良い接客をしてくれる店員さんのおかげで、くつろいで過ごせたというのもある。
間違いなくまた来たいお店となった。
ようやく夫が戻ってきたので、会計をして店を出た。
通りを歩いていると鳴門鯛焼本舗を見つけたので、息子へのお土産に鯛焼を買った。
立体駐車場から出庫し、ようやく帰路についた。
まだまだ眠らないミナミの街から高速道路に入ると、すでに道は空いていた。
滋賀に住んで12年、のんびりした穏やかな街にいることに慣れてしまっているが、にぎやかな大阪の街もやはり好きだ。
短大の頃、お笑いが好きで毎日のように心斎橋二丁目劇場に通い詰めていた。
ミナミに来ると、あの頃に気持ちが戻るようだ。
また久しぶりにお笑いライブに行ってみようかなどと思いながらクルマを走らせるのだった。